恋愛小説

第25回(2018年)「島清恋愛文学賞」受賞作
三浦しをん『ののはな通信』
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「島清恋愛文学賞」とは?

1994年に石川県美川町が同町出身の作家、島田清次郎にちなんで創設した文学賞。
選考は「応募期間中に出版された、単行本あるいは、文芸誌、同人誌等に既に発表された作品で、恋愛をテーマとしている小説」から選考委員により選出される。
運営は、創設時の「石川県美川町(2005年市町村合併により白山市)」~民間団体「日本恋愛文学振興会」~2014年から現在の「金沢学院大学」へと継承されています。

恋愛小説が対象の文学賞です。

「島田清次郎」とは?

(白山市ホームページより)島田清次郎は大正時代の作家で、明治32年2月、旧・美川町字南町で生まれました。船乗りの父を2歳で失うという不幸に見舞われ、5歳の時に母方の親戚を頼って、金沢市に転出し、文学活動に励む日々を送りました。
金沢でも貧困な生活は続きましたが、学業成績は常に上位にランクされ、文学に関心を持ち、弱冠20歳の時に発表した小説『地上』が各方面から絶賛され、その後次々と作品を発表、裕福な生活を送れるようになったのも束の間、尊大な態度や奇行が目立ち、作家活動が行えなくなり生活は再び困窮、昭和5年4月、31歳の若さで失意の内に夭折しました。

代表作、『地上』『二人の男』『若芽』

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第25回受賞作は、三浦しをん『ののはな通信』

三浦しをん『ののはな通信』(2018年、KADOKAWA)

(KADOKAWAより)横浜で、ミッション系のお嬢様学校に通う、野々原茜(のの)と牧田はな。
庶民的な家庭で育ち、頭脳明晰、クールで毒舌なののと、
外交官の家に生まれ、天真爛漫で甘え上手のはな。
二人はなぜか気が合い、かけがえのない親友同士となる。
しかし、ののには秘密があった。いつしかはなに抱いた、友情以上の気持ち。
それを強烈に自覚し、ののは玉砕覚悟ではなに告白する。
不器用にはじまった、密やかな恋。
けれどある裏切りによって、少女たちの楽園は、音を立てて崩れはじめ……。

運命の恋を経て、少女たちは大人になる。
女子の生き方を描いた傑作小説。

三浦しをん(みうら・しをん)は、
1976年東京都出身、早稲田大学第一文学部卒業。
2000年、処女小説『格闘する者に○』を出版。
『私が語りはじめた彼は』(2005年)山本周五郎賞候補、
『むかしのはなし』(2005年)直木賞候補、
『まほろ駅前多田便利軒』(2006年)直木賞を受賞、
『舟を編む』(2012年)本屋大賞、
『あの家に暮らす四人の女』(2015年)織田作之助賞、
『ののはな通信』(2018年)島清恋愛文学賞、河合隼雄物語賞受賞、
『愛なき世界』(2019年)日本植物学会賞特別賞を受賞。

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